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形船尾材と同等の強さのものとするため、断面積を合わせることとする。(207)による幅および厚さから断面積の計算値は7,727mm2となり、設計寸法では断面積が8,000mm2となるように厚さを16mmとする。プロペラ軸孔の両側における厚さは(208)による。また本船は舵柱を有しない形式であるから、(213)〜(216)を合わせて考慮する必要がある。シューピースの断面係数は(215)により規定される。本船では中空の正方箱形であるので、垂直軸(YY’)、水平軸(XX’)のそれぞれに対する断面係数は等しい。

 

4.舵
舵の計算においては、舵面積A(?u)、言十画最大航海速力V(kt)、舵軸中心より水圧中心までの距離r(m)〔(305)による〕、などの値をあらかじめ計算しておく必要がある。
上部舵頭材の径は(305)による。下部舵頭材の径は(306)により計算した値の1.13倍以上とする。
舵針の径は(308)により、舵針のベアリング部の長さは(309)により規定の径の1.0倍以上とする。
水平舵骨の心距は(310)により、垂直航骨の心距は(310−?A)により水平舵骨の心距の1.5倍以下とする。これらは標準値であるから、実際の舵の寸法をみて、区割りのうまくいくように縦横の心距を選ばなければならない。舵板の厚さは(311)により、舵骨の厚さは(312)により、舵の頂部、底部の鋼板(水平舵骨を兼ねる)の厚さは(312−?A)による。舵心材を兼用する垂直航骨は(313)による。
舵頭材と舵心材とのフランジつぎ手については(316)による。ボルトの径については、本船の舵は底部に舵針を有し、頸部にベアリングがあるので、(317)の?Aにより(1)式と(2)式の両方を計算し、大なる方による。この場合は(2)式の方が大であるからこれより大なる径1 1/8"とする。

 

5.単底構造
中心線内竜骨は、中心線貫通板と平置板とで構造する標準の構造とする。中心線貫通板の厚さは(402)による。中心線貫通板の上縁に設ける平置板の厚さおよび幅は(403)による。
側内竜骨の条数は(405)によると各般1個でよいが、本船は各般2個設ける。間隔は船体中央で1,100mm、前部L/4の船底が偏平な部分で1,000mmである。上縁を貫通する縦通面材の断面積は(406)の縦通山形鋼の断面積以上とする。断切板の厚さは(407)によるが、本船は各般の個数が規定より多いので、やや薄くしている。主機室内の厚さは(407−?A)による。中央部1/2Lを外れる部分の縦通面材の断面積は(406)により中央部の90%とする。

 

 

 

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